
子どもと関わる仕事をしてみたいけれど、資格や経験がなくて一歩を踏み出せない・・・
そんな方にぴったりなのが「子育て支援員」というお仕事です。
前回の記事では、子育て支援員研修の内容や申し込み方法についてご紹介しました。
今回はその続きとして、研修を修了したあと、実際にどんな仕事ができるのかをわかりやすく解説します。
「どんな職場で働けるの?」「どのくらいの収入になるの?」など、気になるポイントをまとめました。
子育て支援員としての働き方を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
子育て支援員の主な仕事内容

子育て支援員は、保育所や地域の子育て施設などで、子どもや保護者をサポートするお仕事です。
「保育士の補助」や「地域での子育て支援」といった形で、現場によって役割は少しずつ異なりますが、共通しているのは“子どもと家庭の安心を支える存在”であることです。
ここでは、子育て支援員の代表的な仕事内容を3つに分けて紹介します。
子どもの見守り・遊びのサポート
子育て支援員の中心となる仕事が、子どもと関わる時間です。
遊びの見守りや絵本の読み聞かせ、お散歩の付き添いなど、保育士や職員と一緒に子どもたちが安心して過ごせる環境を整えます。
また、遊びを通して子どもの発達を観察したり、成長に合わせた関わりをすることも大切な役割です。
保育の専門知識がなくても、研修で学んだ内容を活かしながら、子ども一人ひとりのペースに寄り添う姿勢が求められます。
保護者とのコミュニケーションや相談対応
子育て支援員は、保護者のサポート役としても重要な存在です。
登降園時のあいさつや日々のちょっとした会話を通して、家庭での様子を聞いたり、子どもの成長を共有したりします。
「子育てが大変」「ちょっと聞いてほしい」そんな声に耳を傾けることも多く、保護者にとって“話しやすい身近な存在”であることが求められます。
もちろん、専門的な相談内容は保育士や職員につなげるため、支援員が一人で抱え込むことはありません。
施設運営の補助(環境整備・安全管理など)
子育て支援員は、子どもや保護者を支えるだけでなく、施設全体を支える裏方の役割も担います。
おもちゃや絵本の片づけ、清掃、安全チェックなど、快適な環境を保つためのサポートを行います。
また、行事の準備や掲示物の作成などを手伝うこともあり、保育士やスタッフとのチームワークが大切です。

細やかな気配りができる方や、サポートすることにやりがいを感じる方に向いている仕事です。
活躍できる職場の種類

子育て支援員は、研修を修了するとさまざまな場所で活躍できます。
「保育所でのサポート」「地域の子育てひろば」「家庭支援の現場」など、自治体や施設の種類によって仕事内容や雰囲気も少しずつ異なります。
ここでは、代表的な職場を3つ紹介します。
保育所や認定こども園
最も多いのが、保育所や認定こども園での勤務です。
保育士の補助として0~5歳の子どもたちの保育をサポートします。
たとえば、
といった業務を担当します。
保育士と協力しながら子どもたちの安全を守り、1日を楽しく過ごせるよう支えるのが主な役割です。
子どもと直接関わる時間が多く、「現場のあたたかさ」を感じやすい職場といえるでしょう。
地域の子育てひろば・児童館
「地域の子育てひろば」や「児童館」など、家庭で子育てをしている保護者と子どもが訪れる場所も、子育て支援員の活躍の場です。
ここでは、遊びの見守りやイベントの補助をしたり、保護者同士の交流をサポートすることが主な業務。
子どもたちの遊びを通して親子のコミュニケーションを応援する、地域密着型の仕事です。
保育所のような“預かり保育”ではなく、「親子で過ごす時間を支える」スタイルなので、
子どもの成長を見守りながら、保護者の笑顔を増やすサポートができます。
ファミリー・サポート・センター
ファミリー・サポート・センター(ファミサポ)とは、子育てを手助けしてほしい人と、サポートできる人をつなぐ地域の制度です。
このセンターでも、子育て支援員が活躍しています。
たとえば、
といった形で、地域の子育てを支えます。
直接子どもを預かる場合もあれば、コーディネーターとして利用者のサポートを行う場合もあります。
自治体によって制度の運営形態が異なるため、働く内容や条件を確認しておくと安心です。

「子どもと関わりたい」「地域で人の役に立ちたい」という気持ちがあれば、自分のライフスタイルに合った働き方を見つけやすいのが子育て支援員の魅力です!
働き方と雇用形態の例

子育て支援員の働き方は、家庭やライフスタイルに合わせやすいのが大きな特徴です。
「短時間で働きたい」「フルタイムで安定して働きたい」など、希望に合わせて選べるのが魅力。
ここでは、代表的な雇用形態や勤務スタイルを紹介します。
パート・アルバイトとして働く場合
最も多いのが、パート・アルバイトでの勤務です。
1日4〜6時間程度の短時間勤務や週3〜4日のシフト制など、家庭と両立しやすい働き方が中心です。
たとえば、
といった柔軟なシフトが可能な職場も多くあります。
また、ブランクがある方や子育て中の方が再スタートしやすい環境も整っており、「無理なく続けられる仕事」として人気です。
契約職員・正規職員として働く場合
研修を修了して経験を積んだあと、契約職員や正規職員として働くケースもあります。
この場合は、保育所や自治体の直営施設などで、安定した勤務時間・待遇で働けるのが特徴です。
主な業務は、保育士の補助や行事運営、保護者対応など。
子どもたちの成長を長い目で見守りたい方や、腰を据えて働きたい方に向いています。
雇用形態によっては社会保険の加入や交通費の支給など、福利厚生が充実していることもあります。
シフト・勤務時間の特徴
子育て支援員の勤務時間は、施設の種類によって異なります。
保育施設では早番・遅番のシフトがあり、午前中のみや午後のみの勤務も可能。
一方で地域支援型の施設は日中が中心のため、生活リズムを整えやすい環境です。

柔軟な働き方ができるのは、子育て支援員の大きな魅力のひとつ。家庭や自分のペースを大切にしながら、“子どもと関わる仕事”を続けられる環境が整っています!
子育て支援員の収入・待遇の目安

子育て支援員の収入は、勤務先や地域、雇用形態によって大きく異なります。
正社員として安定して働く人もいれば、短時間勤務で家庭と両立している人もおり、自分に合った働き方を選ぶことができます。
ここでは、おおまかな給与の目安や待遇について紹介します。
平均時給・月収の相場
パートやアルバイトで働く場合、時給はおおよそ1,000円〜1,300円前後が目安です。
都市部ではやや高め、地方では少し低めになる傾向があります。
フルタイム勤務(1日8時間・週5日)であれば、月収は16万〜20万円前後が一般的。
契約職員や正規職員の場合は、月給18万〜25万円程度からスタートするケースもあります。
経験年数や資格の有無によって昇給することもあり、長く働くほど安定した収入を得やすくなります。
地域差・勤務先による違い
子育て支援員の給与は、自治体ごとの予算や施設の運営形態によっても差があります。
地域によっては、特定の資格手当や交通費の支給がある場合もあります。
求人情報や募集要項を確認し、自分の希望に合った条件を選ぶことが大切です。
福利厚生やサポート制度
勤務形態によっては、以下のような福利厚生を利用できる場合もあります。
特に自治体や社会福祉法人が運営する施設では、研修体制が整っており、未経験からでも安心して働けます。
また、家庭を持つ職員への理解も深く、子育てと両立しやすい環境が多いのも特徴です。

収入面だけでなく、やりがいと働きやすさの両立ができるのが子育て支援員の魅力です。
子育て支援員に向いている人の特徴

子育て支援員は、保育園や地域の子育て施設などで子どもと関わりながら、家庭や地域のサポートを行うお仕事です。
資格や経験がなくても始められる一方で、人との関わり方や思いやりの姿勢がとても大切になります。
ここでは、子育て支援員として活躍しやすい人の特徴を紹介します。
①子どもと関わることが好きな人
まず何より、子どもと過ごす時間が楽しいと感じられる人が向いています。
子どもは一人ひとり性格も発達のペースも違います。
その違いを受け入れながら、遊びや会話を通して信頼関係を築いていく姿勢が大切です。
子どもの笑顔に元気をもらえるタイプの人は、この仕事で大きなやりがいを感じやすいでしょう。
②柔軟に対応できる人
子どもと接する現場では、思い通りにいかないことも多くあります。
急なトラブルや保護者からの相談など、臨機応変な対応が求められる場面も少なくありません。
そんな時に、焦らず冷静に考えられる人や、チームで協力しながら動ける人はとても頼りにされます。
「状況に合わせて行動する力」は、子育て支援員としての大切なスキルの一つです。
③相手の気持ちに寄り添える人
子育て支援員は、保護者や地域の方との関わりも多い仕事です。
そのため、相手の立場に立って考える思いやりが欠かせません。
保護者が少し疲れているときに声をかけたり、子どもの小さな成長を一緒に喜んだり。
そんな日々のやり取りが信頼関係を築く大切なきっかけになります。
「話を聞くのが得意」「誰かの役に立ちたい」という気持ちを持っている人にぴったりです。
④学ぶ意欲がある人
子どもの発達や保育の知識は、実際に働きながらどんどん深めていけます。
そのため、新しいことを学ぶ意欲がある人も向いています。
研修や講習を通してスキルアップできる機会も多く、「もっと子どもに寄り添いたい」「保育の現場を支えたい」という前向きな姿勢があれば、長く続けられる仕事です。

子育て支援員の仕事は、資格よりも人柄や姿勢が大切です。
「特別なスキルがないから…」と諦めず、子どもや家庭を支えたいという気持ちを大切にすれば、きっと活躍できるはずです!
子育て支援員を目指すためのステップ

子育て支援員の仕事に興味を持っても、「どうやって資格を取るの?」「何から始めればいいの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、実際に子育て支援員を目指すまでの流れを、わかりやすく紹介します。
①自治体の募集情報をチェックする
子育て支援員研修は、各自治体が主催しています。
まずは、お住まいの市区町村や都道府県の公式サイトで「子育て支援員研修」の募集情報を確認しましょう。
募集時期は自治体によって異なりますが、年に1〜2回の実施が多いです。
定員があるため、早めに情報をチェックしておくのがおすすめです。
②研修に申し込む
募集要項を確認したら、指定の方法で申し込みを行います。
多くの自治体では、Webまたは郵送での申込が一般的です。
人気のある地域では抽選や先着順になることもあります。
申し込み時には、受講条件(年齢・居住地・勤務希望先など)を必ずチェックしておきましょう。
③研修を受講する
研修では、子どもの発達や保育の基礎、安全管理、保護者支援など、実際の現場で役立つ知識を学びます。
内容は自治体ごとに異なりますが、数日〜数週間程度で修了できることが多いです。
講義中心の自治体もあれば、演習や実習を取り入れているところもあります。
未経験の方でも理解しやすい内容になっているので、安心して受講できます。
④修了証を取得する
すべてのカリキュラムを修了すると、自治体から修了証(または登録証)が発行されます。
この証明が「子育て支援員」として働くための第一歩です。
修了後は、自治体や福祉法人などが運営する保育施設・子育て支援センターなどで求人を探すことができます。
⑤求人に応募・就職活動を始める
資格を取得したら、実際に働きたい職場を探しましょう。
求人は、ハローワークや自治体の福祉課、求人サイトなどで見つけることができます。
未経験歓迎の求人も多く、研修修了後すぐに現場デビューする方も珍しくありません。
また、家庭や子育てとの両立を考えて、パートや短時間勤務を選ぶ人も多いです。

子育て支援員になるまでの道のりは、思っているよりもシンプルです。
「子どもが好き」「人の役に立ちたい」その気持ちがあれば、一歩踏み出す価値があります!
まとめ|子育て支援員は“想い”から始められるお仕事

子育て支援員は、資格や経験よりも「子どもや家庭を支えたい」という気持ちを大切にできるお仕事です。
保育園や子育て支援センターなど、さまざまな場所で活躍でき、家庭と両立しながら働く人もたくさんいます。
研修を受けることで、保育や子育ての基礎知識を学び、自信を持って現場に立てるようになります。
受講のハードルも高くなく、費用も自治体によっては無料または数千円程度で受けられるため、初めの一歩としてとても取り組みやすい資格です。
- 子どもと関わる仕事が中心
- 保護者の話を聞き、寄り添う姿勢が大切
- 安全で快適な環境づくりを支える裏方の力も必要
- 子育て支援員は保育所・児童館・地域支援センターなど幅広く活躍できる
- 子どもだけでなく、保護者を支える場面も多い
- 自治体によって働く場所や制度の形が異なる
- ライフスタイルに合わせた働き方が可能
- パート勤務が中心だが、正規職員を目指す道もある
- 勤務時間やシフトは施設の種類で異なる
- 平均時給は1,000〜1,300円前後が目安
- 勤務先・地域によって給与や待遇に差がある
- 研修制度や福利厚生が整った職場も多く、安心して働ける
- 子どもと関わるのが好き
- 状況に応じて柔軟に動ける
- 人の気持ちに寄り添える
- 学び続ける意欲がある
- 自治体HPで募集情報を確認
- 申し込み後、研修を受講
- 修了証を取得して就職活動へ
- 未経験でも働きやすい環境が整っている
子育て支援員は、“優しさ”を仕事にできるお仕事です。
小さな一歩を踏み出してみましょう。
その一歩が、きっとあなたの新しい未来につながります。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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